セクシャルハラスメントの防止に関する研修を実施してほしいというリクエストをいただきますと、私はとっても困ります。
セクハラ研修はとてもとても難しいのです。なぜかといいますと・・・
1分で終わってしまうからです。
一方、パワーハラスメントについては、きちんとした学びが必要です。
①優越的な背景 ②業務上の必要性と相当性 ③職場環境の悪化という要件、中でも②の業務上の必要性・相当性について正しい理解をしていないと、職場の上司による「指導」と「ハラスメント」を峻別することができないからです。
“上司による部下への指導”という職場における大切な機能が決して委縮することのないように、しっかりと守る必要があります。
したがって、パワーハラスメントは様々な事例を踏まえ、職場でちゃんと線引きができるような社内研修が不可欠でしょう。
セクシャルハラスメントに時間をかけた説明は要りません。
その答えは、セクシャルハラスメントの定義を見れば一目瞭然です。
「職場において行われる、労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応によりその労働者が労働条件について不利益を受けたり、性的な言動により就業環境が害されること」
はい、マーカーした箇所です。
✅ 職場において守るべき性的言動ってあるんでしょうか。
✅ ここまでの性的言動ならOK!という線引きって必要あるんでしょうか。
✅ そもそも職場に性的言動を少しでも持ち込む有用性とはなんでしょうか。
んなもん、ありませんよ。
意に反するとか、職場環境の悪化以前として、
性的言動自体が、職場にはぜんせんまったく必要ありません。
したがって、職場における性的言動は、全部排除しても問題ありません。
このため、セクハラの判断基準はただひとつ。
相手がセクハラと思うかどうか。
それだけです。
ここまで1分です。
いかがですか? セクハラ研修など必要ありません。
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